嗚呼! 忌まわしき体験、観光客向けパブめぐり
ロンドン・コベントガーデン駅前のNagsHaed。ここも観光客のメッカ。
2002年6月7日〜12日、出張で渡英した。所属する出版社主宰のツアーに同行したので、自由時間は全くなく、パブにもほとんど入れなかったが、少ないパブ体験の中で気づいたことをいくつか。
今回の旅程はチェルトナムに2泊、バースに1泊、ロンドンに1泊。ハンドポンプのビールの置いてある店に入るチャンスがあったのは、@チェルトナム市内のパブ1軒、Aバー1軒、Bバース駅前のホテルのバー1軒、Cロンドン・オックスフォードサーカス付近のパブ1軒、DE空港内のパブ2軒だった。そのうち、リアルエールが置いてあったのは@とEだけ。やはりバーではなく、パブと名のつくところにしかリアルエールは置いていない。
今回訪れたパブではチョイスは少なく、@では僕の好きなオールドエールThe Old Pecularを作っているScotish Courage社のTheakston Best Bitterともう一種くらい、Eではシックスコンティネンツ社(旧バス社)のWorthington BitterとBass Pale Aleのみだった。いずれも大手のビール会社のタイドハウスだったようだ。
どちらもビールのコンディションや注ぎ方が最悪で、せっかくのリアルエールも台無し。都会や観光客目当ての店では、ビールの質にまでこだわっていられないのだ。やはりリアルエールは田舎のパブに限る。
だが、Eの空港内のパブ「Shakespears」の内装は、古い伝統的パブそのもので、イギリスのデコレーターたちの能力を垣間見られた気がして、なかなかよかった。これはヒースローの第3ターミナルの免税店街にある。同名のパブを他のターミナルでも見たことがある。
結論。今回僕がたどったルートは普通の観光客のコースそのものだった。普通に旅をしていたのでは、リアルエールとか本物のパブにはなかなか出会えない。前からわかっていたことではあるが、それを体験する旅だった。
それにしても…人様のお金で旅をすると、目の前に宝の山があるのに手を伸ばせないというジレンマをいやというほど味わうんだなあ。次回は口直しに田舎のパブを楽しまなくっちゃ。(16/Jun/02)
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